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竹内 直 Bass Clarinet , Flute

バイヤード・ランカスター、スティーブ・グロスマンに師事。参加バンドは山下洋輔(p)、五十嵐一生(tp)、KANKAWA(org)、荒巻茂生(b)、酒井俊(vo)、など。主な共演者は、エルビン・ジョーンズ(ds)、フレディー・ハバード(tp)、を始め森山威男(ds)、板橋文夫(p)、峰厚介(ts)、林栄一(as)等。リーダー・アルバムとしては1996“ライブ・アット・バッシュ”をデビューとして2007“ラプチャー”までの8枚をリリースしている。独自の音色と幅広い表現力で多くの支持を得ていて参加アルバムも多数。

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◆悠雅彦氏によるライナーノートより抜粋

 この新作の焦点は何といっても、竹内直が全編でバス・クラリネットを吹いていることである。彼は周知のようにテナー・サックス奏者としてすでに確固とした地位にあると思うが、持ち替え楽器としてフルートとバス・クラリネットを吹くわが国有数のマルチ・サックス・プレイヤーでもある。
 96年の初リーダー作『ライヴ・アット・バッシュ』に始まる彼の吹込歴を見れば歴然とするが、多くのアルバムで彼はテナーに加えてバス・クラリネット(バスクラ)とフルートを演奏している。参考までに、竹内のディスコグラフィーを吹込順に列挙してみる。先記『 Live at Bash !! 』に続き、98年の『ソロ・ライヴ』以降、『トーキング・トゥ・ザ・スピリッツ』、『モア・ザン・ユー・ノウ』、『トンプキンズ・スクェア・パーク・セレナーデ』、『ソロ』、『ライヴ・アット・スター・アイズ』、『ノスタルジア』、『ラプチャー』と9作品を数える。
 ほとんどのアルバムでテナーを柱にバスクラとフルートを用いるが、中にはテナーとバスクラだけの作品もある。つまり、フルートは休んでもバスクラを吹かない例はほとんどない。とりわけ新世紀に入って発表したアルバムはすべてテナーとバスクラで通している。まさかフルートに見切りをつけたわけでもあるまいが、そう思いたくなるほどバスクラだけは欠かさない。
 ノーツを書くときの面白さのひとつは、それが容易な日本のミュージシャンの場合でも本人にあえて確認せずに推理すること。竹内直の場合はバスクラに対する愛情や思いが一挙に活火山となって噴き出したのだろうと私は考える。ところが愛情や思いの強さとは裏腹に、表に出てきた音は”噴出”という言葉にそぐわない豊かな成熟味をたたえていたので驚いたのだ。

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Nao Takeuchi 『Obsidian』

1. Oblivion 2. Obsidian 3. Try a Little Tenderness 4. I let a Song Go Out of My Heart 5 .Prelude 6. Beautiful Love 7. Kurdish Dance 8. All the Way 9. Shorter than This 10. You are My Everything

What's New Records ¥2.800(税込み) WNCJ-2207

Member

yamashita

◆山下 洋輔(Piano)1969年、山下洋輔トリオを結成、フリー・フォームのエネルギッシュな演奏でジャズ界に大きな衝撃を与える。国内外の一流ジャズ・アーティストとはもとより、和太鼓やオーケストラなど異ジャンルとも意欲的に共演する。99年芸術選奨文部大臣賞、03年紫綬褒章受章。国立音楽大学招聘教授、名古屋芸術大学客員教授。多数の著書を持つエッセイストとしても知られる。

nakamure

◆中牟礼 貞則(Guitar)1952年プロデビュー。以来、宮沢昭、渡辺貞夫、前田憲男、猪俣猛 他多くのグループに参加。 伝説の『銀巴里セッション』に参加。60年代初頭から40年以上に亘って活躍を続けている日本のジャズ・ギターの巨匠。若き日の渡辺香津美さんの師匠としても知られている。

inoue

◆井上 陽介(Bass)大阪音楽大学作曲科卒。在学中よりプロとして活動を開始。現在、自己のトリオの他、辛島文雄トリオの一員として日本のみならず海外でも精力的に活動。スイングジャーナル誌の日本ジャズメン読者人気投票で4年連続ベース部門で一位に選出される。

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◆江藤 良人(Drums)1996年辛島文雄(p)トリオで本格的にプロ活動を開始。自己のグループ及び国内のトップグループに在籍するかたわら、ソロ・ライブや様々なセッションで活動中。 柔らかくしなやかなシンバルレガート、繊細さとパワフルさを兼ね備えたエネルギッシュなドラムプレイには熱烈なファンが多い。